昨年末施工の写真を一つご紹介します。
70年代~80年代くらいの住宅で流行ったようですが、住宅にコンクリートブロック造の車庫付きのものが
多く作られたようです。
こちらも当初は屋上部分に防水処理がされていたようですが、経年劣化でブロックの中に水が浸透し
エフロレッセンスが発生している例が、近年多く見受けられます。
これも割と厄介なもので、防水をやり直すことも重要ですが、それでも構造上水の侵入は
屋上部分の勾配や排水ドレンの形状によっては、100%防ぐことが出来ない場合があります。
こちらも近年屋上の防水をやり直したそうですが、やはり構造上の問題があり
勾配が十分に確保されていないため、シート防水の上に常時水が溜まっている状態になっておりました。
ただ、これが原因として断定は出来ないのですが、何かの理由で水が侵入し内部の壁にエフロレッセンスが発生
内部の塗膜及び、表面のモルタルにも剥離が起きています。
そこで今回は、仮に水が侵入しても対応できる「透湿性」のある塗料を選択し、施工しました。
透湿性があれば、仮に水が侵入しても素材の外に水を逃がすことが可能であると考えております。
まずは洗浄し、汚れ・チョーキングの粉などを除去します。
壁面に大きな亀裂がありましたので、コーキングで亀裂を埋めます。
専用シーラーで表面強化
上塗りを二回塗りします。
完了です。
今回はIPのヨウヘキコートを使用しました。
この塗料は防水性能があるのに、透湿性能があるという不思議な塗料です。
ブロック塀・擁壁については、このように防水と透湿というある意味では相反する二つの機能が求められますので
メンテナンスにも注意が必要です。
お困りの方はお気軽にお問い合わせくださいませ。