業者の選択について

松江市内にも住宅塗装会社の看板が複数見受けるようになりました。
自分としては「良いことだな」と思う反面「お客様にとっては選択が難しくなるだろうな」「競争が激しくなるな」とも思ってしまいます。
とはいえお客様の選択しが多くなり、住まいについて検討する情報量が増えるのは良いことでしょう。
 
そこで少しだけ業者選択のポイントを業者として書いてみます。
(あくまでも自分の主観ですので、他社の方がどう考えるかはわかりません)
●営業活動をする会社と施工する会社が一致してるかどうか?
塗装業者のHPを見ると職人さんの顔写真が載っていますが、中には自社の社員でもないのに所属する職人のような写真を掲載している会社もあります。
自分としてはちょっと不誠実に感じます。
取引先に外注するのであれば妙な細工をする必要はないと思います。何か理由があるのかな?と思ってしまいます。
仮に営業活動をする会社と施工する会社が違う場合、そこに利害関係があると考えるのが自然なので、その分お客様には幾ばくかの費用負担が生じる可能性があると思います。
また単純に現場と営業の間での情報共有にズレが生じる可能性も否定できないと思います。
自分が工事を発注する側であるならば、出来れば営業活動をする会社と施工する会社は同じである方が安心しますね。
 
●施工実績の件数や創業年数は信頼の判断材料にはしない
「創業何年」とか「施工実績ナンバワン!」とか「山陰両県で年間○○棟施工!」とか書いてる文章を宣伝で見ます。
住宅塗装を行う業者の視点から見ると、施工実績が多いということは施工後のトラブル等にもそれだけ対応出来るのかな?と思ってしまいます。
我々の仕事は「施工して終わり」ではなく「施工してからが始まり」なので、施工件数が増えれば増えるほど「目に見えない仕事」の量が増えていきます。件数が多いことを宣伝にうたうということは、それ以上に見えない仕事を増やしていくことになるので、相当量の努力と精神が必要になるのではないかと思うと、逆に不安になるような気もします。
 
創業年数については確かに長い方が「信頼できる会社」となるような気もします。
ただ、自分も業界30年の経験から申し上げると、塗料も工法も日進月歩で進化してます。
この速度について行くのは本当に大変です。経験が長い方が新しいテクノロジーに対応しにくこともあります。
年数が長いことが必ずしもメリットでないように思います。
 
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ちょこっと書いてみましたが、あくまでも主観です。
近年の住宅塗装ブームで宣伝の在り方については、業界の人間としてちょっと気になることがありますので、書いてみました。
もう少し書きたいこともあるので、またの機会に。
これまでも書いております通り、お客様におかれましては熟考に熟考を重ねた上で塗装なり新築なりを決定されてくださいね。
焦る必要はまったくありませんよ。